その○○○万人ユーザー、○○億pvは幻想では?
先日、スタートアップの先輩起業家とお話する機会があった。
そこで話題になったのが、コンシューマ向けサービスをやるのか、
ビジネス向けのサービスをやるのかということである。
年明けTechCrunchにも同じような記事があり、これも話題になっていた。
http://jp.techcrunch.com/archives/jp20120106dont-blindly-accept-techcrunch/
この記事で印象的だったのは、500 StartupsのDave McClureの次の言葉だ。
”「国や地域によって成功するビジネスは違っている。国によっては靴屋のようなものが成功するところもある。日本のスタートアップはシリコンバレーのまねなんかしなくていい。お金がつくれないようなビジネスに参入する必要はない」”
確かに日本のスタートアップの現状をみると写真共有サービス、出会い系、
ファッション系、フード系などコンシュマ向けのサービスばかりが目につく。
これらのサービスはとてもワクワクするしとても楽しいと思う。しかし、ユーザーの
立場になって考えれば分かることだが、最初面白いと思っても長期的に継続して
使うサービスはほとんどない。
翻ってビジネス向けのサービスは、一度使うとスイッチングコストが発生するので
継続して使われやすいし、何よりも最初から課金することも比較的容易である。
要するにいつお金になるか分からないサービスをつくるより、堅実にお金に
なるサービスをつくった方がいいのではないかと言うことだ。特に問題なのは、
コンシューマ向けサービスのほとんどが○○○万人ユーザー、○○億pvと想定する
けれど、それって幻想では?ということだ。
どうしてもコンシューマ向けの場合、無料で利用させ広告で稼ぐモデルになって
しまうが、本当にそんなに獲得できるのかもう一度ビジネスモデルを考えて
みる必要があるのではないだろうか。
僕たちのチームも今位置情報系のサービスを開発していて、やはり広告
モデルであるが、このシステムを小売向けに転用しようとしているところ
である。広告に頼らなくても何とかなるところまで持っていきたいと思って
いる。
ちなみに、お話した先輩起業家も最初コンシューマ向けをやったけど、
鳴かず飛ばずだったのでビジネス向けに方向転換したそうだ。